2018年4月12日
カンボジアの大臣が広島大を視察
留学生と交流も
広島大学と国際交流協定を締結しているカンボジア王国教育・青少年・スポーツ省のハン・チュンナロン大臣がこのほど、東広島市鏡山の東広島キャンパスを視察した。
ハン大臣は丸山恭司副学長や国際センターの堀田泰司教授たちから、大学概要や学生交流プログラムなどについての説明を受けた後、意見を交換。カンボジア留学生9人やカンボジアへ留学前の学生6人とも交流した。この後、広島市にある附属小学校や附属中・高校を訪問し、授業や、文科省から指定を受け取り組んでいるスーパーサイエンスハイスクールの研究内容などを視察した。
広島大学と同省は、2016年3月に教育・学術交流を目的に協力協定を締結。17年3月には、同省高等教育局内に、同大学の海外拠点となる「広島大学―カンボジア王国教育、青少年、スポーツ省連携センター」を開設している。また、カンボジア王立8大学との国際シンポジウムなどを開催。相互の連携を強化している。
2018年3月1日
障がい者と一緒に楽しむ姿勢大切に
霞アダプテッドスポーツクラブ
アダプテッドスポーツの裾野拡大が目標
医学部保健学科で学ぶ学部生たちでつくる霞アダプテッドスポーツクラブ(ASC)。障がい者や高齢者など、さまざまな人たちが楽しめるアダプテッドスポーツ(AS)の啓発に努めている。部員たちは「活動を通して、アダプテッドスポーツの理解を深めていきたい」と目を輝かせている。
結成は2014年9月。障がい者スポーツが専門の保健学科・前田慶明講師が、講義でアダプテッドス ポーツに触れたことがきっかけ。一部学生が興味を持ち、サークルを立ち上げた。
現在の部員は、理学療法学や作業療法学、看護学を専攻する学生を中心に50人。さまざまな障がい者のスポーツ大会を側面から支 えるボランティアと、障がい者チームの一員として一緒にスポーツを行う2つを活動の柱に据えている。大会のボランティアには、月に5回程度参加している。選手の誘導から会場の設営まで多岐にわたる。一方で、障がい者と一緒に行う競技はさまざまだ。
部員たちは、障がい者スポーツの現場に出掛け、障がい者と積極的に触れ合うフィールドワークに取り組む。活動を通して心掛けているのは、障がい者と共にスポーツを楽しむ姿勢だという。
前副部長の理学療法学専攻の有馬知志さん(22)は「単純に言えば、障がい者を障がい者と意識するのではなく、一緒に活動を楽しんでいる感覚。障がい者とコミュニケーションを取ることで、大学では勉強で きないことを学んでいる」と目を細める。
パラリンピックを見ても分かるように、障がい者スポーツは、障がいの程度で、細かくクラス分けされる。障がい者一人一人が楽しめるように、とネットを挟んでたくさんの風船をお互いに入れ合う「風船バレー」や、目標球に、赤、青それぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたりしながらどれだけ近づけるかを競う「ボッチャ」など、さまざまな障がい者ス ポーツも考案されている。
こうしたことを背景に、同クラブが大きな目標にしているのが、アダプテッドスポーツの裾野拡大。具体的には小学校現場での障がい者スポーツの普及と、障がい者スポーツ指導員の養成を思い描く。
有馬さんは「障がいのある子どもは、スポーツができないという先入観を持っている。その思いを払拭できるようにしていきたい。障がい者スポーツを指導できる人材の確保が、障がい者スポーツの広がりにつながる」と力を込める。
2018年2月1日
嚥下・聴覚障害者らを無料で支援
広島国際大学 言語聴覚健康センター
広島国際大学(焼廣益秀学長)の総合リハビリテーション学部がこのほど、東広島市黒瀬学園台の東広島キャンパスに、「広島国際大学言語聴覚健康センター」を新設した。
センターでは、嚥下(えんげ)、聴覚、言語などに障害を持つ人をサポートする「言語聴覚士」の資格を持つリハビリテーション学科言語聴覚療法学の教員らが、食べ物の飲み込みやことばの遅れ、聞こえなどに問題を抱える人の相談や支援などを無料で行っている。
オージオメータやiPadのアプリを使った簡易的な聴力測定や、特殊なバルーンを舌で口蓋に押し付けて舌の力を測る舌圧測定などを通し、聞こえの状態や口の機能の衰えなどもチェックすることができる。問題の程度に応じて、発音・言語指導などの訓練を受けることができる。
センターを訪れた相談者からは「リラックスして話ができる」「悩みを気軽に相談することができる」「体の状態が分かって納得できた」などの声が上がっている。
同学部の福岡達之准教授は「足腰の衰えを気にする人は多いが、口の機能の衰えが、誤嚥(ごえん)性肺炎などの、さまざまな病気につながっていることを知る人は少ない。センターで気軽にチェックをして、健康寿命を延ばして」と話していた。
詳細は総合リハビリテーション学部事務室0823(70)4851。祝日を除く月~金曜の9時~17時。要事前予約。
2018年2月1日
「ひがしひろしま学生×地域塾」 まちづくりの取り組み発表
学生と地域住民ら交流
地域でまちづくりに取り組む学生を、東広島市が事業主体となって支援する「ひがしひろしま 学生×地域塾」の中間発表が1月20日、西条栄町の東広島芸術文化ホールくららで開かれ、地域住民ら30人が参加した。 昨年8月に開講し、入塾した広島大学や近畿大学の学生でつくる10団体は、市のスタッフやコーディネーターなどから地域づくりのノウハウを学びながら、実際に地域の中に入って企画を実践してきた。
酒蔵通りに面した空き店舗を利用、芸術を通して酒蔵通りの魅力を発信する「酒蔵通りで1日アートギャラリー」や、市内全47地域をバイクで巡り、日常を約3000枚の写真に切り取った「〝ひがしひろしま〟の写真集を作りたい話」、安芸津町木谷の魅力を宿泊型の地域交流で発信する「地域再発見ツアーin木谷」など、学生15人が半年間の取り組みの成果を発表した。発表後には、学生と地域住民らの交流もあり、意見交換が行われた。
「酒蔵通りで1日アートギャラリー」を企画した、広島大学の学生団体に所属する石見綾子さんは「約100人の来場があり、地域の活性化につながった。 今後も活動を続けたい」と笑顔だった。NPO法人ひろしまジン大学の平尾順平代表理事は「中間発表を見て、学生たちの成長を感じた。地域に積極的に関わろうとすることは、とても尊いこと」と話していた。学生らは引き続き3月まで活動し、卒塾式を迎える。
2017年9月7日
子ども向け体験講座 31講座に1100人参加
広国大
広島国際大学が主催する、小・中学生を対象にした「子ども向け体験講座」が7月22日から8月26日まで東広島キャンパスと呉キャンパスの2会場を使って行われ、延べ約1000人の子どもたちが参加した。
職業体験が10講座、ものづくり・科学体験が21講座あった。8月26日には、東広島キャンパスで「救急救命士のお仕事 心肺蘇生法を体験してみよう!」が開かれ6人が参加した。
6人は、同大学保健医療学部の諌山憲司准教授と、救急救命学を専攻する学生らから、救急救命士の仕事内容や胸部圧迫による心肺蘇生法の基本的な流れ、AEDの使い方などを約1時間にわたって学んだ。
体験講座は大学の最新の設備や機器に触れ、医療の仕事の魅力やものづくりの楽しさを、夏休み中の小・中学生に知ってもらうことが目的で7年前から開講している。
2016年10月5日
「地域マイスター留学」で 広島大学生が就業体験
広島大学の学生2人が、東広島市の「地域マイスター留学」を使い、市内の企業2社で就業体験を行った。地域マイスター留学は、大学生が市内の企業で就労体験を行い、その後その企業の広報部員として年度末までインターネットやイベントなどで会社のPRを行うもの。学生に東広島の企業の魅力を知ってもらい、就職率アップにつなげるのが目的で今年度から始まった。
体験したのは、広島大学総合科学部3年の長尾沙也加さんと同大工学研究科2年の芦田洋一郎さん。夏休みを利用して9月に約10日間、水力発電設備製造の同市八本松町原のイームル工業で就業体験を行った長尾さんは、「この体験を就職活動に生かせるようにしたい」と笑顔で話した。 (西村)
2016年3月28日
広島大の学生団体が解散式
東日本大震災の被災地で復興ボランティアを続けてきた広島大の学生団体「OPERATION(オペレーション)つながり」が3月21日、活動にひと区切りをつける「解散式」を開いた。
これまで活動に参加した卒業生や支援者など61人が集う中、震災復興ボランティア事業部長の教育学部4年の笠井礼志さん(23)たちが活動の歩みなどを報告。2011年9月から今年2月まで12回、延べで約270人の学生が宮城県を中心に活動、仮設住宅で被災者と交流会を開くなど心の交流を続け、信頼関係を築いてきた。
解散式後は仮設住宅で仲良くなった被災者から届けられた宮城県産のお米と、宮城県産の献上海苔で作ったおにぎりをほおばりながら、5年間の活動の思い出などを語り合った。OB・OG会の発足も決定した。
2016年1月20日
途上国に中古義肢を 学生84人が活動
東広島市黒瀬学園台の広島国際大学東広島キャンパスで義肢装具学を専攻している学生84人が、発展途上国に修理した中古義肢を届けるボランティア活動を進めている。
学生の一人が、奈良県でアフガン内戦の負傷者らに中古義足を提供していたNPO法人「アフガニスタン義肢装具支援の会」と交流があったことがきっかけ。同会の活動が、アフガニスタンの情勢悪化で続けられなくなったことを聞き、中古義足を受け入れ、同様の活動を同大で行おうと始まった。
学生は放課後や土曜日に教室を借り、部品の洗浄や組み立てを行っている。部品の整備で実際の義足を扱うことで、仕組みが分かり、学びにもつながっているという。代表の同大総合リハビリテーション学部リハビリテーション支援学科義肢装具学専攻3年の山田茜音さん(21)は「出来るだけ部品を無駄にしないよう心がけ、学生同士で協力し、工夫しながら作業している」と話していた。
(小林)
2015年8月19日
金属3Dプリンターの技術や活用法を学ぶ 近大工学部がセミナー
東広島市高屋うめの辺の近畿大学工学部はこのほど、金属3Dプリンターの技術を紹介する「第1回次世代ものづくり技術セミナー」を行った。企業関係者に最先端の技術や活用方法について知ってもらい、産業の活性化を図ることが狙い。企業の技術者や工学部の学生ら116人が参加した。
3Dプリンターを活用している3企業の担当者が講演し、自動車部品の製造やインプラント部品の製造などへの応用について説明した。
同大の次世代基盤技術研究所が導入している金属3DプリンターはドイツのSLM社製の最新型で、講演後には見学会が行われた=写真。
同大の京極秀樹教授は「東広島市はものづくりが盛んな地域。金属3Dプリンターについて知ってもらうことで地域の産業の発展に寄与できれば」と話していた。(小林)
2015年8月19日
イベント通して地域と交流 広島国際大学
東広島市黒瀬学園台の広島国際大学はこのほど、同市黒瀬町丸山の黒瀬児童館で小学生と幼児を対象にゲーム大会を行った。同大医療福祉学部の学生が中黒瀬住民自治協議会のメンバーらと協力し行っているプロジェクト「地域がキャンパスin中黒瀬」の一環。
同プロジェクトでは、学生が地域の子どもや高齢者、障害者などが集まるイベントに参加。企画・運営を行い、地域住民とのふれあいを通して、地域福祉とは何か実践的に学ぶことを目指している。
学生17人はピンボウリングやミニバスケットなどのゲームコーナーを設け、ゲームの説明や進行を通して、児童やその保護者ら約90人と交流した=写真。
参加した同学部3年の奥森未月希さんは、「信頼できる仲間に恵まれて、無事に終えることができた」と話していた。 (小林)