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CAMPUS

Top Interview 近畿大学工学部新学部長 旗手稔氏

2018.11.15

バイタリティー溢れる技術者を育成

 東広島市高屋にある近畿大学工学部の新学部長に着任した旗手稔氏が、FM東広島の番組に出演し、工学の魅力や学生への思いを語った。その一部を紹介。(聞き手/FM東広島パーソナリティー・間瀬忍) 

―旗手学部長はどんな研究に取り組んでいますか。

「工学系の研究の魅力は、ものづくりを支えること」と話す旗手学部長

鋳型に溶かした鉄を流し込むと、複雑な形状が造れる。この流し込むだけの1回の加工で、複雑な物を成形できる「鋳造」に魅力を感じ、研究を続けている。

―現在もゼミを担当しています。学生との交流は。

 ゼミでは研究報告会や大掃除を兼ねた懇親会、旅行などでコミュニケーションを取っている。工学部全体としても、教員と職員と学生と皆が仲良く、距離が近くなるよう努めている。就職、研究、教育の指導がアットホームな環境でできればいい、ということがわれわれの願い。

―授業に東広島について学ぶ「東広島学」があるなど、地域との交流に積極的な印象を受けます。

 建築の分野では、地域に残る貴重なかやぶき屋根の古民家の保存・修繕に取り組むプロジェクトや、空き家となった古民家を地域で使えるコミュニティースペースにリノベーションする古民家の再生プロジェクトを実施。その他、東広島市立の中学校対抗の野球大会の開催などに取り組んでいる。広島県には製鉄、重工業、造船、自動車製造など、わが国の基盤となる産業のほとんどがある。指導教員には、この地域に工学部がある意味を十分に考慮した研究をするよう伝えている。

―企業と連携する研究も多い。企業からはどのような依頼を受けますか。

▲空から見た近畿大学工学部

商品開発、製品の量産化など。学生にとっても実社会と触れる機会が増える。企業と一緒に取り組むことのメリットは大きい。

―次世代を担う学生が求められる力とは。

 基礎学力と、できれば語学力、そして若者ならではのバイタリティーだと思う。日本は戦後、工業立国として大きく飛躍。「メイドインジャパン」ブランドを世界に示してきた。今後、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などに学生を導くことの必要性を感じている。日本の工学部はこれまでも企業と連携してきたが、今後、企業に合ったものをどうやって提供していくかを考えていくのが、工学部の姿勢となっていく。若くて優秀な技術者・研究者を輩出することが、われわれの使命。

―意気込みを。

 人間性が豊かで、自分の意見を主張でき、コミュニケーションが取れる学生を世に送り出すため、しっかりと学生と教職員でタッグを組んで、協力し努力し合える環境づくりをしていきたい。

▲ゼミでディスカッションする学生
▲古民家のリノベーションで、修繕作業を行う建築学科の学生

近畿大学工学部のポイント

●近畿大学は14学部48学科、大学院に11研究科がある総合大学

●工学部(広島キャンパス)は来年、開学部60年を迎える

●1996年に工業技術研究所が設立、2010年に次世代基盤技術研究所として新設され、持続可能な社会を実現するための研究開発を実施


プロフィール はたて・みのる 京都府出身、57歳。近畿大学大学院工学研究科機械工学専攻博士後期課程を満期退学。1996年3月に工学博士の学位取得。機械工学科長、近畿大学工学部長補佐、近畿大学次世代基盤技術研究所・所長を経て、今年10月1日から現職。 趣味/野球 座右の銘/人事を尽くして天命を待つ

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