前回は「コロナ禍での東広島事業者支援」についてでしたが、いかがでしたか?
“高垣市長インタビュー”第3弾で、最後のインタビュー記事になります!
今回は、「広島大学×住友商事×東広島市の包括提携」についてです。
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―――先日広島大学と住友商事さんとの契約締結があったと思いますが、東広島市としてこのような事業を進めていく上でどんなことを狙われていますか?
高垣市長:タウンアンドガウンという取り組みを去年の4月からスタートしました。
今年の4月以降はより本格的に動いていきます。
この目的は、大学と市とその町づくりに対して、共通の思いを持ちながら進めていこうというものです。
それに我々も加わる中で、そこをまさに先端技術で武装されたというよりも、実装されて様々な社会課題をそこで実証実験しながら実用化に向けて動けるような、そんなフィールドにしたいという思いは共通なんですよね。
交通課題をどう解消していくか、自動運転だけじゃなくて、買い物を支援するであるとか、将来的に医療であるとかそんな支援も、車の中や車にクリニックを積んで動いて行ったら、将来クリニックがいろんなところに行けるような感じになるわけですよ。
そういうことを視野に入れながら、一緒にやっています。
それから、今、国がスーパーシティという構想を出していて、そういうところにもう少し一緒にチャレンジできるようなことができたらいいなということで、一生懸命やっています。
その中で、こないだの広島大学とわが市と住友商事の連携というのは、後押しになるし、そんな動きが東広島にあるということに対して、関心を持ってくれる企業がどんどん同じような枠組みの中に入ってくれるのを期待しながら、やろうとしています。
高垣市長:経済界でSDGsのための新しいSociety5.0と言われていますけど、まさにそういうものを広大のあたりで実装していくようなことは、世界でも貢献できるような取り組みだと思うんですよね。
実際住友商事は、ベトナムで具体的にスーパーシティをつくろうということで、国からそういう委託を受けています。
彼らの思いとすると、個々で先行的に実証しつつ、それを向こうに持って行くぐらいの勢いなんですよ。
だから一緒に我々としてもチャレンジしていって、広島大学の周辺で成功したものを市全体に波及するようなことができます。
医療の問題もある、教育の問題もある、地球環境に対するものでCO2の問題もあるし、ゴミ問題もあるしね。そういうものがいろいろ実証できたというようなことですよ。
そのためには、大学の知見というのは非常に重要でね、グローバルなものを考える思考が柔らかいような先生方にリードしていただきながら、我々としても一緒にやっていきたいなと思っています。
―――東広島市と大学はちょうど同じタイミングで同じ方向を向いているようなそんな印象ですよね。
高垣市長:きわめて今一致してるんじゃないですかね。やっぱり越智学長もそうだと思いますよ。越智学長も非常に真摯の気持ちでいろんなことにチャレンジされるし、それを支えているのが金子先生とか副学長の先生方ですよね。
だから、結構面白い動きになってくると思います。
―――ほんとここ2年ぐらい、アリゾナ州立大学もそうですし、すごいいろんなことが起きていますよね。
高垣市長:なんといってもアリゾナ州立大学というのは大きいと思いますよ。これから4年ぐらいで1000人ぐらいのアジアからの優秀な学生が来るわけですしね。広島大学で4年間勉強する子もいるし、2年勉強して、アリゾナ州立大学本学の方へ行って学ぶ人もいるだろうし。
多彩な人材がこの地に集まってきて、逆に日本の学生もそれに刺激を受けて、インターナショナルに活躍できるような人も増えてくるだろうし、これはすごく大きいものではないですかね。
―――本当にそう思いますね。大学と市との連携という意味で言うと、大学生との連携がこれからすごい重要になってくると思うんですけど、アリゾナ州立大学の留学生も含めてどういうことを期待されますか。
高垣市長:学園都市ということで、ずっと成長してきたわけですけど、案外学生が下見の広大周辺で完結して、あんまり東広島のことを知らず卒業して、第二の故郷というような感覚を持たないのは、きわめてもったいないと思うんですよね。
大学生は近畿大学や広島国際大学も入れれば、今17,000人ぐらいいます。やっぱり学生たちが、この4年間で地域とのかかわりを持って、地域になんかインパクトを与えてくれる、そういう人材が豊富にいるわけですよね。そういうのを積極的に、できればインターンシップ的に来ていただいて、そこにはお金を払うようにしながら、彼らの能力を発揮してもらいたいです。
そこで、地域の課題が解決できる枠組みを作って、来年の4月からいろいろ動かそうかと思っています。
例えば、スマートフォンだってお年寄りが苦手ですよ。僕なんかは子どもに聞いて初めて使い方が分かるわけよね。
身近にそうやってアドバイスをしてくれる人というのが重要です。もちろん販売ショップで聞くこともできるけど、一回聞いただけじゃダメじゃない。
だから、学生が例えば週末にある地域に行って、そこでいろんな活動をしながら、その中でスマートフォンを日常の中で教えてもらうというようなことをすれば、ものすごく効果があると思います。
学生は地域のことを知ってくれる、地域の課題を発見して、それを解決に導いてくれるかもわかりません。
一緒に取組みをして、地域の人と会話をする中でいろんな関係ができるわけでしょ。そういうのをやっていきたいです。
―――いろんなアルバイト先がありますけど、コロナ禍の中でなかなか使ってもらえないという状況も起きています。
高垣市長:10万円を給付するに当たって、学生に来てもらっていました。やっぱり学生はものすごく早かったんですよ。
そういうのを他のところでも手伝ってもらえれば、一石二鳥も三鳥もなるんじゃないかなと思っています。
―――学生としても、飲食店のアルバイトがどうしても多いので、それ以外でお金を頂きながらいろんな経験ができる機会っていうのは、すごい重要な機会だろうなっていうふうに思います。
高垣市長:コロナのとき、飲食店からしばらく来んでもええけって言われたら大変だと思うよ。それこそ売り上げが9割ぐらい減ったとかあって、そうするととても雇ってもらえんよね。
そういう支援も兼ねてもっと関係を良くしたいです。
それで関係性ができたら今度は、金銭面じゃなくて作っている農作物を困ったときはあげるよみたいな、そういう関係性がセーフティネットになるなと思います。
そういう取り組みは、いずれ第二の故郷としてまた帰ってきたい東広島となると思うんよね。しばらくは首都圏の方に働きにでるか分からんけど、このコロナみたいなものが起きたら、「東京生活よりもっと田舎で仕事がしたい」、「東広島へ行こう」ということも将来的に期待できます。だから、そういう関係をつくっていきたいなと思います。
今回は、高垣市長との「広島大学×住友商事×東広島市の包括提携」についてをまとめました!
東広島市が大学や学生と一緒に地域発展へつなげたいという思いが聞けて、学生の私も嬉しく思いました。
これからの東広島のニュースにも注目しましょう!
〈高垣市長対談シリーズ〉
vol.1~新型コロナウイルスワクチン接種~
vol.2~コロナ禍での東広島事業者支援~
おしまい。
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投稿者名: ありす