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ヒロタニ

【東広島の企業紹介】「株式会社ヒロタニ」

2022.05.16

東広島で就職ってどこですればいいの?そもそも東広島に就職できるところってあるの?
そんな学生の皆さんへ東広島の企業を紹介!

今回紹介する東広島の企業は
「株式会社ヒロタニ」

「音・美・熱」テーマ 騒音抑制する車部品追求

 自動車の、エンジンやタイヤの騒音を抑える内・外装部品を主に手掛ける。追求してきたのは「音・美・熱」をテーマにした、自動車の快適な空間づくり。電気自動車や自動運転など、いわゆる「CASE(ケース)」の時代で、変革が求められる業界にあっても、3本柱を追及する姿勢はいささかもブレない。(日川剛伸)

「チームヒロタニ」で社員一丸

志和町志和堀の本社外観
志和町志和堀の本社外観

 1951年、広島市でべニア板と新建材の販売を始めたのが会社の出発点。59年、その材料を使って、東洋工業(現マツダ)に自動車の内装部品の納入を始め、会社の礎を築いた。

 その後、防音に特化した新製品を製造するため65年に八本松町原に、74年に志和町志和堀に、それぞれ工場を新設。東広島市で、自動車部品工場としての揺るぎない地歩を固め、建材部門を他社に譲渡したのを機に、96年、本社を広島市から東広島市に移した。

 本社内には、技術力を高めようと、本社移転と合わせ音響実験室を設けた。実際の走行時を想定して防音効果を解析するシャーシーダイナモ室や、製品に使われる素材の防音性能を測定する残響室・無響室などを備える。それらをもとに、NVH(騒音・振動・衝撃音)分析を行い、高品質で軽量化に優れた部品の開発を進めている。

工場内の写真(2枚とも)。自動車の騒音を抑える部品を手掛け、自動車の快適な空間づくりを追求する。
工場内の写真(2枚とも)。自動車の騒音を抑える部品を手掛け、自動車の快適な空間づくりを追求する。
工場内の写真(2枚とも)。自動車の騒音を抑える部品を手掛け、自動車の快適な空間づくりを追求する。

 エンジンルームと車室を隔てている間の車室側に装着している「ダッシュインシュレーター」は、ヒロタニの主力製品だ。「ハーフ」と呼ばれる独自に開発した素材を使用、エンジン音を遮って室内の静粛性を保つ。この他、インシュレーターはタイヤとボディの間にあるタイヤハウスやエンジンカバー、ボンネットなど、自動車のさまざまな箇所に採用されている。

 トランクルーム内を覆う「トランクサイドトリム」は、トランクルーム内から室内に入る音を遮り、ルーム内の装飾にも貢献している。外装部品では、自動車の下側に取り付け、空力と防音の機能を併せ持ったアンダーカバーなどを、製造している。

 製品は、マツダに9割納入。ダッシュインシュレーターは、マツダの全車種に対応している。マツダ以外のメーカーでは、トヨタやダイハツにも納めている。

 自動車部品を転用した商品の開発も進める。コロナ禍を受け、飛沫を防ぐ、自動車の防音材を使ったパーテーションボードを開発した。間仕切り用と卓上用があり、アクリル製よりも軽く、声の反響も防げるという。

 電気自動車(EV)やカーシェアリングの普及などで、業界では業態の変革を求める声も大きい。ただ、同社は「ガソリン車であろうと、電気自動車であろうと、車が動く限り、音は必ず出るし、熱も発生する。音・美・熱を追及する姿勢は変わらない。自動車の販売台数が減ってきたとしても、その中でシェアを高めていける技術を持ち続けていきたい」と言い切る。

 社員数は約380人。「明るく楽しく、そして挑戦」という行動指針を全社員が共有する。同社の伊妻勉主幹は「全社員が常に向上心を持ち、チームヒロタニとして新しいことに挑戦したい。ものづくりの会社の使命」と力を込める。

ヒロタニの主な製品

【エンジンカバーインシュレーター】

優れた吸音性能でエンジン音による車外騒音の低減や、エンジン本体を保温する効果もあり、再始動時の適温までの昇温時間を短縮し、燃費向上やCO2排出削減への貢献も期待されている

エンジンカバーインシュレーター

【ダッシュインシュレーター】

ダッシュパネル裏に取り付ける製品。独自開発したHARF(ハーフ)を採用し、軽量かつ高吸音が特性で車室内の静粛性の一翼を担う。リサイクル可能な材料を採用

ダッシュインシュレーター

【フェンダーライナー】

タイヤから巻き上げられる砂や小石などからフェンダーや配線を保護し、車両内外の騒音を低減。繊維層と保護層で高い吸音性と雪の固着による操舵不能を防ぐための着氷剥離性を両立

フェンダーライナー

【パーテーションボード】

自動車部品の音響技術を活用し開発。 飛沫(ひまつ)を防ぎ、声の反響も防げる

パーテーションボード

ヒロタニが求める人材について

 新卒者は毎年10人前後を、中途者は毎年20人前後を、それぞれ採用しています。

 新卒者については、今年は高卒、大卒を合わせて15人を迎えました。新卒者に求めているのは、失敗を恐れず、挑戦し続けるという気構えです。ヒロタニには、長年の経験に基づいた確かな技術力があります。その技術を受け継ぎながら、常に新しい発想で仕事をやり遂げる人材を必要としています。中途者には、経験に裏付けされた即戦力となる人材を求めています。

 職場は、製造業ゆえ男性社員が8割を占めますが、近年は女性社員の採用にも積極的です。軽量な製品を取り扱うので、工場では女性でも安心して働くことができます。

(主幹・伊妻勉談)

【沿革】

1951年 広島市三川町で広谷商店として創業
1959年 東洋工業(現・マツダ)に自動車内装部品の納入を開始
1965年 八本松町原に工場を新設
1973年 株式会社ヒロタニに商号変更
1974年 志和町に工場を新設
1982年 山口県防府市に工場を新設
1996年 本社を志和町に移転
2000年 志和工場に音響実験室を新築
2013年 福岡県飯塚市に九州工場を開設
2014年 滋賀県甲賀市に滋賀工場を開設
2017年 山口市に山口工場を開設

※プレスネット2022年5月19日号より掲載

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