東広島で就職ってどこですればいいの?そもそも東広島に就職できるところってあるの?
そんな学生の皆さんへ東広島の企業を紹介!
今回紹介する東広島の企業は
故人らしさ尊重される葬儀演出で葬儀依頼件数は東広島ナンバーワン
「アイフィットさいき葬祭」
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今年で創業70年。総合葬祭業として昨年度は過去、最高の収益を計上した。《一人でも多くのお年寄りが安心して明るく暮らせる社会をつくる》を経営理念に、東広島に根を下ろして事業を展開している。
上田博之故東広島市長の市民葬を2006年に執り行う
創業者は佐伯行守(故人)。戦後の混乱期に提灯製造から身を起こし、造花の花輪が主な収入源だった葬祭業界のノウハウを学び、1950年、西条本町に佐伯葬祭を設立した。旧東広島市を中心に販路を広げ地歩を固めていった。
2001年には法人化に合わせて東広島初の民間葬儀場「やすらぎ会館」を、JR西条駅の北側に建設した。
やすらぎ会館
ホールを持たないと葬祭業の運営ができなくなったことと、自宅葬が減ってきたことがきっかけになった。会館建設に合わせて、葬儀の金銭的な割引が受けられる会員制度を導入した。
10年には2カ所目の葬儀場の「フォレストホール」を西条の中心市街地に建設。小規模の家族葬から大規模な一般葬、社葬までできる体制を整えた。大きな転機になった。
フォレストホール
かつて、葬儀には地域の慣習に則った前例文化が根付いていたが、近年は葬儀の自由度が高くなってきた。こうしたことを背景に、地域と遺族の調整役を担い、故人らしさが尊重される葬儀を、と17年、スタッフと一緒に生前遺影の撮影や生前ビデオレターの作成などができる「体験型葬儀事前相談サロン・Aifit(アイフィット)」を本部事務所内に開設した。
14年に3代目社長に就任した柚木力さんは「人は故人の生きざまを偲んで葬儀に参列する。少しでも故人の生きてきた人生が垣間見られるような葬儀をお手伝いしたい」と力を込める。
もう一つ、大切にしている思いが文化だ。一見、葬儀と文化は関係がないように思えるが、「葬儀は葬送儀礼の略で、礼を持って送り続けることを意味している。つまり葬儀は連綿と続く文化に他ならない。文化を大切にすることが本業に生かされる」と柚木社長。昨年、一竜座を誘致し大衆演劇公演を仕掛けたのも、そんな思いからだった。
2019年、一竜座を誘致し大衆演劇公演を仕掛けた。
「東広島に育ててもらった企業として感謝の心を忘れないでいたい」と市の社会福祉活動にも力を入れる。
酒まつりに毎年参加、酒蔵通りにある本社駐車場を高齢者や障がい者たちに開放している。昨年は、難病の「ペルテス病」患者を支援するチャリティーライブも企画した。17年からは市内の住民自治協議会と連携し、終活セミナーを行っている。
新型コロナウイルス感染対策では、動画配信サイト「ユーチューブ」のライブ動画で、葬儀の様子を配信するサービスを始めた。会場内に多くの参列者が密集するのを避けることが目的だ。参列できない人には、個別のURLを活用し、プライバシーを守れるよう配慮している。柚木社長は「集団感染を起こさないことと、故人を偲ぶ機会を奪わないことに最大限の配慮をしたい」と話す。
コロナ禍を乗り越えた先の計画もしっかりと見据える。年間の葬儀依頼件数は500件を超え、東広島では昨年まで5年連続でナンバーワンの実績を誇る。会員登録者数は現在3万6000件で5万件にすることが大きな目標だ。
「家族葬にも一般葬にも瞬時に対応できる3カ所目の葬儀場を、僕の責任で建設したい」と柚木社長。会社が立ち止まることはない。
「天の時 地の利 人の和」。中国の儒学者・孟子の言葉です。天の時とはチャンス、地の利とはポジショニング、人の和とはチームのこと。3つが揃うことで、ビジネスは上手くいく、と常に心に留めています。
30人のスタッフに言っているのは「誇りと自信を持って仕事に取り組もう」と。プライドがないと良い仕事はできませんから。その思いを持っていれば、特に理想の社員像はありません。今と10年後は違います。時代が変われば、求める社員像も変わってきますからね。
お世話になった先代の佐伯祐二2代目社長が亡くなったとき、どうしても先代と会話をしたい思いに駆られました。
それで、「自分が僧侶になれば、先代と同じ世界にいける」と社長に就任した1年後の2015年に仏教寺院に出家しました。僧名は「三力」です。
社員への感謝です。どんなに会社が厳しい状況になっても、社員には「ありがとう」という言葉を忘れません。実は素直にありがとうと言えるようになったのは出家後のこと。出家する前は、結構社員を怒っていましたからね(笑)。その意味では出家は会社経営にプラスになっています。
お陰様で、社員からは「うちの社長はどんなときもありがとう、と言ってくれる。そんな社長を悲しませるわけにはいかない」とさまざま提案をしてくれるようになりました。
生前の故人が偲ばれる演出をするのは、プロである葬儀社の役割です。ただ、良い人生を歩んできた故人の前では、葬儀社の小手先のテクニックは通用しません。
例えば、花瓶に一輪の花を挿しただけの葬式であっても、故人が生前人に慕われ、愛されていれば、本当に素敵な葬儀になります。
だから、みなさんには「生」の時間を大切にしてほしい、と願っています。
プレスネット2020年5月21日号より掲載
\東広島の凄い企業をまとめて紹介!/
投稿者名: プレスネット